燕岳・大天井岳・槍ヶ岳 1人テン泊-2泊3日-本編②
翌朝。またもや大天井岳頂上へ。これで今回3回目の頂上である。
てっぺんに気軽に登れるっていいですね。
山頂からのきれいな朝焼けを目に焼き付けました。
富士山も雲海にぽっかりと頭を出してる。
よくわからんパフォーマンスも山頂で始まった(笑)
太陽もすっかり昇った頃。
今日も期待どおり天気もよろしい!
彼ら3人組はテントに3人は寝れないので1人は小屋でお世話になっていてご飯も小屋で食べてました。
準備が終わったので槍に向けて出発する前に小屋の談話室?に挨拶しに・・・
本当は槍に登りたかった彼らであるが今日中には中房温泉に下りなければならないので
ここでさよなら。
出発して数歩下がったところで
「ネェさぁ~~んっ!!」とでっかい声で呼ぶ声が・・・
(そう、ずっとネェさんと呼ばれ続けていたのある)
何事?と振り返るとR君であった。
「送って欲しい写真あるんだけどー」
とのことで連絡先だけ交換して また槍に向かって歩き出したのでした。
ターゲットは見えている!
1人、影にも気合が入る!!
槍までのほぼ全てのルートが出発してから見渡せる。
なんだかうれしいような気が遠くなるような・・・
こんなに歩いていけるんだろうか?とふと思ったのであります。
大天荘からすぐの大天井ヒュッテが眼下に見えてきた。
お天気も良いので布団も干してました。
その向こうには牛首展望台が。地図には「360度の展望、槍がすばらしい」と書かれている。うーん悩む。
登るか登らまいか。とりあえず大天井ヒュッテに着いてから考えよう。
大天井ヒュッテに着くと昨日中房温泉からずっと同じだった2人組のYさんとTさんとちょうどバッタリ会いました。
展望台を往復してきたとのこと。すごくキレイだったから行ってみるといいよ、と言われたけれど、
もうちょっと進めば景色の良いところに出るだろう、(ほんとは往復するのがしんどいだけ)と思いそのまま先へ進むことにしました。
北鎌へと続く貧乏沢入り口。遠い世界である。。
ビックリ平。名前の由来はなんだろー。ビックリするほどすばらしい展望だからかな?
しばらく行くと大きなカメラをスタンバった方に遭遇。ずっと前後していたYさんとTさんが声を掛けると「猿を待ってる」とか。
ひたすらこの暑い中、猿が出てくるのを待つなんてすごい忍耐力だわーと感心しました。ってか仕事か。
常念岳。この前あそこを歩いたんだな、と行った山だけはなんとかわかる。
常念乗越ってあんなにへこんでるんですねぇ。
ようやくヒュッテ西岳に到着。お布団がたくさん屋根に載ってます。
ここも人がおらず本当に静か。平日の山歩きってこんなに静かなんだ!と感じる瞬間です。
ここまでずっとYさん、Tさん、単独男性とわたしの合計4人で自然に一緒に休憩してきたので、
無意識に先に歩いていた3人を探します(笑)
奥のベンチにはすでにわたし用の席ができていた。
あまりにも炭酸が飲みたくって小屋の中に入ってみました。
すると500mlのペットボトルのジュースが500円!ビールと変わらんやんっ!やめよう、
と心の中で思ったけどもうすでに目の前には売店のおにーさんが何にしましょう?
と言わんばかりに構えていたので引き下がるわけにもいかず、CCレモンをゲットしました。
大事に飲もうっと。(炭酸は特にぬるくなったらまずいのですが・・・)
前を行くYさんとTさん。
ヒュッテ西岳からはこれでもかってくらいひたすら高度を下げます。
あ~なんてもったいない!
目の前に見えている槍が明らかに視界からどんどん下がっていくのがわかります。
クサリ、ハシゴが続きます。
下るのは好きだけどターゲットがあの場所ですもん。ちとツライ。
その分登り返すのかと想像するとそれだけでどっと疲れが出た。
散々下って登り出現!
木のはしごオンパレードである。これ下るのは面倒だろうな。この時点で、ビックリ平を過ぎてからはすれ違う人は皆無。
ずーっと先に単独の女性らしき姿が見えていた。YさんTさんと一緒に牛首展望台に行ったと聞いたので
あれがあの大天井岳山頂で一緒に夕日を見た女性だと思うのですがなかなかキョリが縮まりません。
ながーいなが~いはしごのところで先行するYさんが写真を撮ってくださってました。(後で送ってもらったものです)
自分を遠くからとってもらうのもまた新鮮なものですね♪あんまりうしろを振り返ることもありませんし。
登りに入ってからバテバテでした。ひぃーツライ。今回の山行で一番ここらへんがしんどいと感じました。
そこへヒュッテ大槍まであと何分、という看板が出てきて少しは励まされる。
(あとであの看板の時間途中からなんかヘンだったよねぇと話題になる)
やっとのことでヒュッテ大槍に到着。小屋のちょっと手前でも猿を待つ人々。
聞いてみるとNHKの番組だそうです。みんなマッ黒!
ここでお昼にするとしよう♪っていうかお腹がすくより喉がかわくんだよなぁ~。
でもここで、軽量化に貢献してくれたあのタイのビーフンをムリヤリ食べておくことにする。
(もうこのビーフン飽きた。あと何個か残ってるけど手をつけたくない・・・)
あとちょっとだわぁ~と、槍を見上げるとガゼンやる気が出てきた!
ザックが重いので、背負ったまんま足元の花にカメラを向けるとフラついて立ち上がろうにも
後ろにひっくり返りそうになるから花を撮る気も萎えていたがここらへんからは気持ちにゆとりが出てきた!
もう目の前だ。
槍ヶ岳直下。
なんだか槍だかどうだかわかりませんね。
それだけ近づいたってことですね^^
槍ヶ岳山荘に到着してテントの受付を。
受付のおねーさんに「今日は槍が目の前の場所はあいてますか?」と聞くと、
「今日は混まないので場所指定はありませんよ。この土日は場所指定してたんですけどね。
好きな場所に張ってもいいですよ」だって~
あーうれしいなぁ!ってかテント場ガランガランじゃないですか!というより槍の目の前がだいぶあいているのに対し
小屋からちょっと離れたところの方にほどよくテントが張られている。あんまり特等席ではない?
というわけで、念願の目の前に張ることができました。
この場所、下が砂利だったのでちょっと痛いけど雨が降ってもテントがドロドロになることはなさそうです。
テントを張ったら槍の頂上へ行きます。
少し登ったところでやっとあの単独女性に出会いました。人も少ないので
こんな場所ですが通り道を避けて立ち話。槍頂上に向かう岩場で立ち話する人もなかなかいませんよね。
15分くらいしゃべっていたかなぁ?今日もYさんたちと同じでヒュッテ大槍に宿泊です。
槍ヶ岳山荘と迷ったが、夕食に定評があるのでこちらにしたそうです。ワインとか付くんですよね。ご飯もおいしいらしく・・・
でも昨晩の大天荘でお隣さんのイビキでほとんど寝れなかったそうで、この日の宿も同じ方がいたそうでちょっと心配してました。
槍へ向かう途中からの穂高。カッコイイー。いつかは行ってみたい憧れです。
マイテントも見えてる(下のほうのオレンジの。)
ここから見るとがけっぷちっぽいけど。そんなことはありません^^
ヤッター山頂。前来た時にあった雲がなくなるとこんな景色が待っていたとは。
360度ぐるり。なかなかここから立ち去れないです。
ここで出会った男性2人組の方としばらくしゃべってました。
テントはどれ?と聞かれたのであれです、と答えると「エアライズだね~、この人アライテントの息子だよ。
あの場所、あの横の岩が崩れたらぺしゃんこだなー(笑)」と。確かに!!
ビックリ。アライテントの息子さんでした~!お名前もそのまんま。
愛用しているテントを作っている方の身内とは。なんだか親近感が沸きます!しばらくテント談義(こんなところで!)
お2人は3泊4日で裏銀座を縦走してきたそうです。アライのテントがたくさんあって
「テント場の写真をおやじに送ったら喜ぶだろうな~、こんなに使ってる人がいて」と言ってましたよ。
滝雲が早送りのように流れていきます。
カゲヤリ。
槍の肩でブロッケン!お初にお目にかかりました!
ほかのおじさんたちもおおはしゃぎ(笑)
しばらく手を振ったりみんなで騒いでたら1人のおじさんが
「なんだあれ、もしかして自分たちか??」って。おいおい(笑)
夕日を3人で見届けてあまりにも寒いので「寒いですしよかったら一緒に中でご飯でもたべませんか?」と
お誘いを受けテント泊なんですが小屋におじゃましてしまいました。スイマセン。。
ほんとはいけませんよね・・・ 自炊室は誰もいませんでした。
お2人はテント泊ですが最後の日だけ面倒なので素泊まり。食料が大量に余りすぎてムリヤリ消費です。
トムヤムビーフンにアイソをつかしていたのできのこご飯を頂きました。
うっかりライトを持ってくるのを忘れてライトだけお借りしてテントまで帰りました。
夜は当然何もすることがありませんがこの月明かりの中なんとも幻想的な風景をムシして寝ることができませんで・・・
またもや21時くらいまで槍ヶ岳山荘前でたったひとり撮影会(寂)
カメラをなかなか固定できずブレブレ写真ばかりでしたが本当にきれいでした。
汚いですがホンモノはしっかりと目に焼き付けておきました。
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コメント
わーわーどうしましょう!!
写真もさることながら・・・とても魅力的な文でした!!
そえ読んだら 多分1割の人が山登るね!!
私もリュックに荷物詰め込むとこだった 笑)
ここまで行くと ちゃんとした装備が必要だね!!
eriさんとこくると 登りたくなってくるわー(^O^)/
最近 お誘いを受けたばかりなんで 笑)
それにしても 綺麗過ぎます!!写真がー!! 笑)
確かに ビーフンずくしじゃ~飽きちゃいますね ^^)
投稿: イノぶた | 2009年10月19日 (月) 22:29
>イノぶたさん
魅力的な文でした??(笑)
いやー、もうあれから1ヶ月以上経つけれど
いまだに思い出しては楽しかったなぁ~
って思います。なんかばあちゃんみたい・・・
早くイノぶたさんもお誘いの山へ行ってみてくださいね。
わたしも最初は「山登りなんてー」ってたちでしたからね。
写真、お褒めのお言葉ありがとうございます

これからももっとステキな写真が撮れるようにがんばりまっす
ビーフン、ありゃ飽きます!安物?なだけに・・・
好きだったんだけどなぁ。。
投稿: eri | 2009年10月21日 (水) 21:16
自分の初槍の時のことを思い浮かべながら、一気に読みました。
感動がよ~~く伝わってきますね!
投稿: カモシカ | 2009年10月21日 (水) 23:17
>カモシカさん
槍リベンジ、しかもソロデビューだったので
とても記念になる山行となりました!
きっと一生忘れることはないでしょうね!(ちょっと大袈裟?)
あ~帰りたくないなー、っと素直に思いましたし。
そう思える登山って最高ですね!
単独なだけに念入りに下調べしたので余計記憶に残ってるんです!
あー、また1人でどこかに行ってみたいです~
投稿: eri | 2009年10月23日 (金) 19:11
>きっと一生忘れることはないでしょうね!(ちょっと大袈裟?)
そういう自分にとって大切な山行って、ありますよ!
>あ~帰りたくないなー、っと素直に思いました
分かるなぁ~、その感覚!
>また1人でどこかに行ってみたいです~
完全にはまりましたね。 でも、単独こそが登山の本来の姿・基本なんですよ。偶には、仲間と一緒も楽しいけどね。
単独行同士、どこかでバッタリした時はよろしくね!
投稿: カモシカ | 2009年10月24日 (土) 17:36
>カモシカさん
はい!その通り!完全にはまってしまいました。
次は春か夏ですね。
もともと小さい時から1人でどこまでできるかってのが大好きだったんですよね。
>でも、単独こそが登山の本来の姿・基本
本当にそう思いました、単独で出かけて全て自分ひとりで
やり通す…
バッタリした時はこちらこそよろしくです!!
上高地あたりをうろうろしてたらカモシカさんに遭遇できるかなぁ~?
投稿: eri | 2009年10月26日 (月) 02:13
初めまして♪
カモシカさんの所から来ました( ^ω^ )
元気で歯切れ良くて魅力的なレポ
とても楽しく拝見しました。
テント泊は重くて大変な面もありますが
独り登りには最高ですね。
投稿: じもら~ | 2009年10月28日 (水) 22:48
>じもら~さん
初めまして!!ようこそ遊びに来て下さってありがとうございます♪
文章もただ思いついたままに書いているんで
支離滅裂ですが・・・(笑)
写真も中途半端です(汗)
じもら~さんも写真がお好きなんですね!
とってもキレイですねー!
見習いたいです。
あ、じもら~さんのところでコメントしようとしたら
なにかの制限?でできなかったんですが、何かまちがったかなー?
これからもぜひぜひこのブログに遊びに来てくださいね!!
投稿: eri | 2009年10月29日 (木) 01:03